〜認知症ケア専門士になりたい〜#2 認知症の種類

#1では認知症の定義を交えつつ中核症状、BPSDについて話をさせて頂きました!

 

#1での内容を踏まえ、今回はタイトルの通り認知症の種類について勉強していきます!

 

認知症の種類として

 

アルツハイマー認知症

レビー小体型認知症

③脳血管性認知症

④前頭側頭型認知症

 

この4つがあります

 

それぞれの症状の特徴として

アルツハイマー認知症では

突然始まり、緩やかに記憶能力を中心に低下していきます

慢性的な病状であるため明確な治療法がまだありません

 

主な中核症状は上記にもある、記憶能力の障害が挙げられますが、特に近時記憶(短期記憶)から障害されていき初期から目立つとのことです

 

また見当識障害があり、時間、場所、人物の見当がつきにくくなります

この見当識障害においても特徴があり、場所で言えば遠方→近所→家の中の順で徐々に認知機能の低下が生じていきます

また人物であれば親しい人→家族の順に認知機能の低下が生じていきます

 

失語と言われる、言葉の出にくさ、または言葉の理解が乏しくなる症状

失行と言われる、目的に合った行動ができない(観念失行)や服を着ることに時間がかかる(着衣失行)症状

失認と言われる見たり聞いたりしたことの意味がわからなくなることや位置関係がわからない(視空間認知)という症状

 

遂行機能障害と言われる物事を行う上での手順が分からなくなり、順番を間違えたり、一部跳び抜かしてしまう症状があります

 

アルツハイマー認知症の中核症状の種類をまとめると記憶障害(近時記憶)、見当識障害、失語、失行、失認、遂行機能障害

この6つが主な中核症状となります

 

ただし!

注意する点があり

これらの症状は脳卒中(脳梗塞脳出血)の症状としても現れることがあります

 

なのでこれらの症状は脳卒中が起こっていない状態であることを念頭に置いておく必要があるということですね!

 

話は戻りますが次に①アルツハイマー認知症の主なBPSDは思考面の障害があり、例えば妄想や誤認と言った症状があります!

 

物取られ妄想カプグラ症候群(人が瓜二つの他人と入れ替わっている)という症状があり、他には自分の家では無いという妄想や、自分の家族が他人に見えたり、疑い深くなったりということが出現します

 

また感情の障害があり、特別何があるわけでも無いのに不安がっていたり、うつ状態になったり、情緒不安定になったりという症状が現れます

 

他にはアパシー(無関心・無気力状態)となる意欲・関心・自発性の障害

 

場や状況を適切に理解できないため相応しく無い行動をとる衝動制御の障害(前頭葉の障害が強い人に目立つ)

 

幻覚、錯覚といった知覚の障害

 

睡眠・覚醒・リズムの障害(傾眠、不眠)

 

拒否、拒絶、攻撃性、徘徊、不穏、多動といった行動の障害

 

 

アルツハイマー認知症の主なBPSDの症状をまとめると思考面の障害、感情の障害、意欲・関心・自発性の障害、衝動制御の障害、知覚の障害、睡眠・覚醒・リズムの障害、行動の障害

これらが主なアルツハイマー認知症の症状になってきます!

 

他の症状としてはせん妄、人格の変化、病識の乏しさといった症状があります!

 

 

 

レビー小体型認知症では

レビー小体という異常な細胞内蓄積物がみつかるタイプの認知症と言われています

特徴として男性が女性に比べ2倍多いと言われており、脳波の異常や脳血流の状態をみて診断します!

 

このレビー小体型認知症は、アルツハイマー認知症パーキンソン病の特徴が合わさった認知症となります

 

主な症状としては、幻視(いない人や物が見える)、錯視(見間違える)といった幻覚の症状

 

パーキンソン症状(筋固縮、動作緩慢、姿勢反射障害、突進歩行、小刻み歩行、起立性低血圧)

 

他には幻視が酷い場合とそうで無い場合が1日で変動し、具合いい日や悪い日の差が激しい(日内変動)

 

自律神経症(便秘、尿失禁)

 

悪夢やうなされて大声で寝言を言ったりするレム睡眠行動障害

 

急な意識障害失神発作

 

抑鬱気分(気分の落ち込み)のようなうつ状態

 

まとめると!

幻覚、パーキンソン症状、日内変動、自律神経症状、レム睡眠行動障害、失神発作、うつ状態

といった症状が出現します!

 

しかしこれらの症状は全て出るわけではなく、一個しかでなかったり、複数出たりと様々です

 

 

 

③脳血管性認知症では

脳梗塞脳出血の後遺症の一つであり、脳の血管障害によって脳内の神経細胞や神経線維が破壊され、認知機能障害が起こる認知症と言われています!

 

主な症状としてはアルツハイマー認知症と似ているとされています

 

違いとして症状の現れ方は手足のしびれ等の一過性脳虚血発作を繰り返すことで認知症が出現したりする場合や、脳卒中の回復後に出現する場合があります

 

脳出血などに伴うためアルツハイマー認知症と違い急速に認知面の低下が現れます

 

また症状の特徴の一つに認知機能にムラがあるということです!

 

機能の低下が全般的に出現するわけではなく一部の機能は綺麗に保たれているため、できること、できないことがはっきりしていることからまだら認知症とも呼ばれます

 

 

 

④前頭側頭型認知症では

50歳代から発症しやすく、広義での若年性認知症の一種であると言われています

 

主な症状として記憶障害より性格・行動面の変化が目立つことが多いです

 

これは名前の通り前頭葉と側頭葉の機能障害に由来します

 

前頭葉の機能として行動制限を司る機能がありますが、これが障害されることで行動にブレーキがかからなくなり、社会に容認されないような行動を取るようになります

例としてトイレ以外でいきなり排便してしまうなどの行動があり、これを脱抑制といいます

 

側頭葉の機能として記憶を司る海馬があるため海馬が障害されることで記憶能力が低下します

 

他には行為の単純化という病的なまでに規則正しく、決まった行動を繰り返す

 

常同行動と言われる同じ行動や動作をいつまでも繰り返す(滞続現象)

 

興味があることにはとことん進んでいくが、関心のないことは無視してしまう(無関心)

 

興味や関心が変わりやすい(非影響性の亢進)

 

これらの前頭葉や側頭葉に関わる症状が現れるのが前頭側頭型認知症の特徴です!

 

ということで今回は認知症の種類についての勉強をさせて頂きました!

 

今回勉強してみて思ったことは、認知症というのは病気ということから、症状がそれぞれの認知症でしっかりあるということが分かりました!

 

次回は認知症の方の心理的な内容に触れていきたいと思います

 

それではまた(^^)